ブレイカー

生きるモットーだった。すべてのような気がした。

それが私の中の最大の「私」を意味しているものだと思ってた。

「俺は自分の言いたいことしか言わないし、やりたいことしかやらない。」

・・・、結構最悪な言葉だったなんて？

小さい頃よく言われた。今もよく言われる。

「天性のブレイカーww」・・・なんつって。

冗談だろ、きっと。そう、よく物を壊すなんて。よく破損するからって。

俺だって気に入ってたし、かっこいいとかおもっちゃった。

けどダメなんだ、俺はダメなんだ。

ブレイカーじゃ、もうダメなんだ。

物だけじゃないんだよ。

全部だよ。ぜーんぶ壊しちゃうんだよ。

人間関係とか、恋愛関係とか、頑丈だった絆とか・・・。

周りが粉々に砕けるのを仕方なく、触れてしまった手を少し叩く自分はうんざりだ。うんざりだ。

危なかった。うっかり壊してしまうところだった。

ボロボロにするところだった。

加減なんか知らないよ、わかんないよ。

ちゃんと平凡に生きるのが難しいよ。

凄い難しいよ。

自分の手を欲にどっぷり浸からせると全てがなるほどと、呟いて壊れるんだ。

こんなの嫌だ。何してんだ自分。

今までなら、こんな自分殺して新しい自分でまた生きて・・・。

けど、何かダメなんだ。

どうしたらいいんだ・・・。

何で、こんなに

今の自分が居心地いいんだ・・・。

何で今の自分はこんなに

愛されてるんだ。

愛されてるのが、わかるんだ・・・。

どうしようよ。

あー・・・。

やばい。

でっかい壁に触れて

壊すことも、

ペンを持って

彩りに塗ることも

できないなんて。

ただ、見つめているなんて。

あの人は「らしくない」なんて

笑いながら言うんだろうなぁ。